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Aroma voyage 旅の記憶を巡る香り

未央柳(ビヨウヤナギ)と金糸梅(キンシバイ)
6月には街で塀を覆うように咲く未央柳と金糸梅をみかけます 黄色に花はそこだけが明るく光るが差しているように咲きます 今年はもう咲き始めています フラワーデザイナーをしている頃に初夏のバスケットアレンジには 花がこぼれるように 揺れるように 軽やかに よく花材として使いました 未央柳も金糸梅も中国の原産 白楽天の詩「長恨歌」に玄宗皇帝が楊貴妃に詠んだ「太液の芙蓉未央の柳此に対ひて如何にしてか涙垂れざらむ」という一節があります 二人で訪れた太液の池の蓮花を楊貴妃の顔に 未央宮殿の柳を楊貴妃の眉に喩えて 未央柳の情景を詠んだと伝えられていて 美しい花と柳に似た葉を持つ木をこの故事になぞらえて”未央柳”と呼ぶようになったと考えられます また花が美しいことから ”美容柳”とも表されます

未央柳

金糸梅

植物として
未央柳(Hypericum chinense)は中国原産のオトギリソウ科の低木で、5~7月に直径5センチ程度の花を枝先に数個ずつ咲かせます。枝先がやや垂れ下がる樹形で、葉がヤナギに似ているのでビヨウヤナギと呼ばれますが、ヤナギの仲間ではありません。金糸梅(Hypericum patulum)も同じルーツを持ちます5弁の花の形が梅に似ていること、そして雄しべが たくさんあって、まるで金糸の束のようなので、“金糸梅”と呼ばれます。

美央柳 金糸梅の思い出の香り
トップノート・・・シトロネラ
ミドルノート・・・ネロリ
ベースノート・・・チャンパカ 高山マツ

気持ちが前向きになる黄色 丸い可愛い花が咲きそろって 雨の日も そこだけ明るく感じます 

遠い昔に異国から 愛情を込めた美しい歌とともに渡来しました

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